
毎日何かしらストレスを感じる現代社会。知らず知らずのうちに溜め込んでしまって、症状が出てお辛い経験をされているからも多いかもしれません。そんな方にぜひお伝えした解消方法があります。
もし、身体のツボをトントン触るだけでストレスが解消されるとしたら、あなたも試してみたくないですか?
実は、EFTタッピングと呼ばれる感情解放テクニックがあります。
「Emotional(感情)Freedom (自由) Technique(手法)」を略してEFT(イーエフティー)と呼ばれており、臨床医学に基づき科学的根拠も証明されている手法です。誰でも簡単に実践できるストレスケアのテクニックとして、世界中で実践されています。
では、EFTタッピングとはなんなのでしょう?説明します。
抑うつやストレスの解消に効果があるEFTタッピング
EFTとは、以下のような考え方が合わさったものだと言われています
- 鍼灸治療のツボ
- 神経言語プログラミング(NLP)
- エネルギー心理学
- 思考場療法(TFT)
これらを踏まえ、アメリカのスタンフォード大学を卒業したエンジニア、ゲイリー・クレイグ氏によって通称「EFTタッピング」として広められました。他にも「フォアヘッド・タッピング」や「タッピング療法」などと呼ばれることがあります。
EFTタッピングは、主に以下のような症状に効果的だと言われています。
- 不安
- 抑うつ
- 不眠症
- 身体の痛み
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 恐怖症
- ストレス
- 体重減量
長年、EFTタッピングは効果や科学的根拠が不十分と疑問視される声も聞かれましたが、近年では、EFTタッピングは感情解放テクニックとして効果的であるという結論を裏付ける研究結果が多く出ています。
EFTタッピングは科学的根拠が証明されている
一部ではEFTの信憑性が疑問視され、疑似科学に分類されるという意見もあります。しかし近年、100以上の研究が「臨床EFTは身体の健康とメンタルヘルス上、効果的である」という結論を出しています。
「EFTは根拠に基づく療法なのか」について、2019年にメタ分析(複数の臨床研究のデータを収集・統合し、統計的方法を用いて解析したもの)が行われました。メタ分析の内容を照合すると、米国心理学会の設けている基準において、「EFTは不安、抑うつ、恐怖症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)において、効果的で根拠に基づく療法である」という結論が出ました。そして心だけでなく身体にも良い影響があることがわかったのです。
以下が、症状に対する具体的なEFTの効果です。
効果1:心的外傷後ストレス障害(PTSD)、トラウマへの効果
2013年、「通常おこなう心理療法とEFTタッピングとでは、効果の違いがあるのか」という研究がなされました。
PTSDの症状があるアメリカの兵役経験者を対象に行われた実験では、EFTタッピングを受けたグループは、1ヶ月以内に大幅なストレス軽減が見受けらました。同じく1ヶ月以内に、グループの半分以上がPTSD発症者に当てはまらなくなったという結果が出ています。
効果2:不安症への効果
不安への軽減に、通常の心理療法とEFTタッピングの効果を比較した研究があります。結果的に、他の療法に比べてEFTタッピングを受けた被験者には大幅な不安の軽減が見受けられました。
他にも、スピーチ発表前にEFTタッピングを実践することで、あがり症が軽減されるという報告もあります。2018年にインドで発表された論文では、「EFTタッピングは、不安症や抑うつに対して、認知行動療法と同等の効果が得られる療法である」と結論づけられています。
効果3:抑うつとうつ病への効果
2016年のメタ分析では、「臨床EFTタッピングはうつ病にとても効果的」という結果が出ています。
効果4:体重減量と身体能力への効果
EFTの心理的効果に比べると、身体的効果の検証数はまだ少ないです。
しかし、EFTタッピングは減量法として効果的であるとの報告があります。EFTを使った減量法は、同時に抑うつ症状を減少させることも分かっています。EFT療法を受けると、脳内のコルチゾール分泌が大幅に下がるので、抑うつと肥満の両方に効果があるという見解があります。
またアメリカでは、様々な分野のプロのスポーツ選手が、身体能力を上げるためにEFTタッピングを使用しています。
EFTタッピングのやり方
①ストレスレベルのチェック
- まずは、今抱えている悩みを全て書き出します。複数の問題点を1つにまとめず、なるべく細かく分けて書きましょう。
- 上から順に、不快感の評価点をつけていきましょう。0が感情を感じない状態、10は感情が強い状態という具合です。
- 最も評価点の高かった悩みに対してEFTタッピングで使用します。悩みに対してじっくり向き合うことで、ストレス要因を顕在化させるのです。
②タッピングで使うフレーズを作る
EFTタッピングは、「悩みを認める」「悩みを抱える今の自分を受け入れる」という2つの観点で行うことが大切です。
意識としては、「今、【悩み】に対して【感情】を感じているけど、私は自分を肯定して受け入れる」といった感じです。悩みがきちんと自分の感情にフォーカスされていることを意識することが大切です。たとえば友人が病気になってしまった場合では、
「今、私は〇〇が病気で悲しいけど、現実を受け入れて自分にできることをしよう」
といったように、自分の感情を認識して受け入れます。
③体のツボをタッピングする
まずは、親指以外の4つの指で「空手チョップ」と呼ばれる部分に触れます。トントンと叩きながら②のフレーズを3回唱えましょう。これを左右両手で行います。
次に、4つの指を使って以下の順番通り、7回タップしながら1回フレーズを唱えます。(※右側か左側の片側だけで実践しましょう)
①頭のてっぺん | 頭の真上 |
②まゆ頭 | まゆが眉間から始まる部分 |
③目の横 | 目の外側、横のくぼんだ場所 |
④目の下 | 目のちょうど真下の骨の部分 |
⑤鼻の下 | 鼻と上唇の間 |
⑥あご | 下唇と顔の下端の間 |
⑦鎖骨の下 | 喉の真下、鎖骨の下のくぼんだ場所 |
⑧わきの下 | 身体の真横のわきの部分で男性は乳首のライン、女性はブラジャーのライン |
⑩戻る | ①の頭のてっぺんで、最後のタップをします |
ここまでを1セットとして、2〜3セット行うと効果的だと言われています。
④ストレスレベルの再チェック
タッピングが1セット終わるごとに、0〜10の不快感の評価点をチェックしましょう。
人によって効果が感じられるまでの回数は違いますが、0の状態までいかなくても感情に変化が現れるまで繰り返しEFTタッピングを行います。不快感が軽減できたら、他の悩みの解消に取りかかります。
最後に
いかがでしたか??
シンプルにツボをタッピングしていくだけで、効果的にメンタルケアができてしまうこの手法は、老若男女で行うことができ、現代のストレス社会には必須な方法といえます!
症状の有無に限らず、やってみることをおすすめします。
下記の本は僕が読んでみてEFTでとても参考になった本です。書籍ごとで少しずつ違いますが、初心者の方も読みやすい内容になっていると思うので気になる方は読んでみてください。